オスグッド病
成長期の子どもに多く見られる膝のスポーツ障害です。
発症年齢と性別:小学校高学年から中学生の成長期に多く、男子に多い傾向があります。
症状
・膝のお皿の下あたり(脛骨粗面)に痛みが生じます
・ジャンプ動作や膝の屈伸時、ダッシュやキック動作で痛みが増強します。
・痛みだけではなく、熱感や腫れを伴うこともあります。
原因
・成長期の骨と筋肉、腱の成長速度の不均衡が主な要因です。
・大腿四頭筋の柔軟性低下と過度な使用(オーバーユース)が引き金となります。
・サッカー、バスケットボール、バレーボールなど膝への負担が大きいスポーツで多く発症します。
メカニズム
・大腿四頭筋による強い牽引力が成長期の脆弱な脛骨粗面に負担をかけます。
・脛骨粗面の骨端核(新しい骨)の発育が阻害され突出して痛みが生じます。
治療と予防
・応急処置としてアイシングが効果的です。
・大腿四頭筋のストレッチが予防に重要です。
・オスグッド病用の膝サポーター、テーピングも有用です。
・重症の場合まれに手術が必要になることもあります。
オスグッド病は進行性のスポーツ障害であるため、早期発見と適切な対応が重要です。痛みや腫れを放置すると、長期の運動休止や外科的治療が必要になる可能性があります。
当院では、電気、手技(マッサージ)、鍼灸治療で痛みの緩和・治癒促進を高めます。症状に合わせテーピングも施し治療を行っていきます。
予防方法
- 練習メニューの見直し
運動量の調整:成長期の子どもは急激な運動負荷に耐えられないことがあるため練習メニューを見直し、過度な運動を避ける事が重要です。
- 栄養管理
バランスの取れた食事:成長期には骨や筋肉の発育に必要な栄養素を十分に摂取することが大切です。特にたんぱく質や鉄分を含む食品を積極的に摂るこ とが重要です。
- ストレッチと筋力強化
適度なストレッチ:運動前後に大腿四頭筋などのストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性を高め、膝への負担を軽減します。ストレッチは反動をつけず、ゆっくりと行うことが重要です。
筋力強化:特に大腿四頭筋の強化が必要です。これにより、膝蓋腱の負担を減らすことができます。
- サポーターの使用
膝サポーター、テーピング:運動時に膝のサポーターやテーピングを使用することで、患部への負担を軽減し、再発を防ぐことができます。
- 休息とアイシング
適度な休息:痛みが強い場合は運動を控え、膝を休ませることが必要です。また、アイシングを行うことで炎症を抑えることができます。
これらの予防策を日常的に取り入れることで、オスグッド病の発症リスクを減らすことができます。